この作品の構図は一年以上かけて練っていたのですが、公募展の制作時期と平成18年の国立西洋美術館で開催された「ロダン・カリエール展」とたまたま重なりスケッチに出掛けてきました。
比較的空いた平日に行ったのですが会場の係りの方に許可を求めたら「B5サイズのスケッチBookに鉛筆でなら隅の方でOKです。」と言われ感謝しつつ丸一日を美術館で作品と共に過ごしました。
帰りはさすがにクタクタになりましたが、やはり徹底して見てスケッチして手で覚えたものは、いざ筆を手にした時には一瞬の判断で筆を動かせるものです。この勢いが大きな賞につながった様に思います。 |
書もそうですが、修正のきかない芸術には一瞬の直感的な決断がないと鋭さ、新鮮さが表出して来ません。
その直感を磨くには多くの制作体験と共に知的感覚的経験が豊富に必要となってくるのでしょう。
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この作品はその後、多くの方の共感を呼びました。「路を求める苦悩の経験」は誰にでもあるものだからでしょう。
その道は決して大きな正道でなくても良いのですよ。田舎の狭いじゃり道でもいいではないですか。 |
どうぞ心に安らぎを求め、深い自己内省の中から自分を見つめ、貴方の路をけっしてあきらめずに捜していって下さい。 |